蒸留酒って?

醸造酒に一手間加えたお酒

お酒の中でも蒸留酒は、醸造酒の工程に蒸留という一手間加えることで作られるものをいいます。
醸造酒よりもアルコール度数が高くなるという特徴もあります。

参考:蒸留酒はどこからやってきたの

蒸留酒の歴史

蒸留酒がいつ誕生したのかという事については、はっきりした事がわかっていないのが実情です。
紀元前3千年前に存在していたとされるメソポタミア文明の頃には花の蜜から香水を作る目的で蒸留器が存在していたそうです。

この蒸留器を応用する形で醸造酒を蒸留するという工程が行われるようになったのが紀元前750年頃の現在のエチオピアにあった古代アビシニアだったとされています。
この時にはビールを蒸留することで蒸留酒が作られたそうですが、これが蒸留酒の始まりだったとされる説が有効視されています。
他にもギリシャ時代にアリストテレスが海水を蒸留することで飲料水として活用できるとの記録を残していることから、蒸留の技術は盛んに活用されていたことがわかります。

歴史の表舞台に蒸留酒が誕生することになるのは8世紀頃になります。
錬金術士の間で蒸留された醸造酒が「生命の水」と呼ばれるようになりましたが、誰が製造を始めたものなのかはわかっていません。
その後、生命の水と呼ばれた蒸留酒はヨーロッパの各地へ伝えられることになります。

蒸留酒の製造方法が伝えられるようになると、各地で様々な蒸留酒が作られるようになりました。
ブランデーはスペイン、ウォッカはロシア、スコットランドではウイスキーなど、特色のある蒸留酒が開発されて多くの人に愛されています。
ちなみに日本で親しまれている泡盛や焼酎が蒸留酒に該当します。

蒸留酒の製造方法

蒸留酒は様々な種類がありますが、ここではウイスキーを例に製造方法をご紹介します。
まずウイスキーの原材料になるのは大麦やライ麦などですが、麦に含まれているデンプン質を糖化させる工程が必要になるため、発芽させて乾燥をしてから麦芽を作ります。
麦芽を粉砕してから水を混ぜるとおかゆのような状態になります。
この段階でようやく麦芽の酵素がデンプン質を糖へ変えることができ、これをろ過すると麦汁ができます。

麦汁を発酵させる際に酵母を入れると、アルコールと炭酸に変えることができます。
この時に作られるのがウイスキー独特の香味で、どんな酵母を使ったのかなどの条件によって特色が現れるのです。
この段階ではアルコール分は10%にも満たない状態です。
この後、ポットスチルを用いて蒸留作業を行ない、アルコール分を一気に60~70%まで高めることができます。

更に樽の中に入れて熟成期間を経ることで様々なウイスキーを作ることができます。
樽に熟成する期間や樽に使用している木材の種類によっても風味が異なる仕上がりになります。